<高校野球埼玉大会>◇10日◇1回戦
いきなりの三振ショーで、激戦区・埼玉の幕が開けた。秩父・高原和弘投手(3年)が、川口工から12三振を奪い1失点完投。5-1で勝利した。「初球から最高の球を投げるつもりでいきました」と納得の表情だった。
8回1死から連続で空振り三振に仕留めると、スタンドが沸いた。最速135キロの右腕だが、本調子ではなかった。6回には高く浮いた球を中前に運ばれ1失点したが、崩れることはなかった。6回以外すべての回で三振を奪い、三塁ベースを踏ませなかった。スタンドで応援する父義明さん(49)は「制球が安定していて上出来」と安心していて見ていられた。
約70人の保護者応援も背中を押し、新チーム結成後県大会では初勝利。山間部という土地柄、日が沈むのは早い。そんな環境にも負けず、自主練習が実を結んだ形だ。
試合後、「はい、先生。とりあえず1勝」と、児玉昌之監督(47)にウイニングボールを渡した。ぶっきらぼうな言葉に、1勝では終わらないというエースの自覚十分だった。

