<高校野球神奈川大会>◇21日◇4回戦
「ハマのゴジラ」こと横浜・筒香(つつごう)嘉智内野手(3年)が高校通算69号本塁打を放った。2点を追う5回1死一、二塁で右中間へ逆転3ラン。この日は4打数4安打4打点の大暴れだった。試合は9-3で相模原総合を下した。
バットを放り投げた筒香の右手がそのままガッツポーズになった。2点を追う5回1死一、二塁で迎えた第3打席。初球、内角高め直球をとらえると、打球は右中間へ一直線だ。推定飛距離130メートルの3ランとなって試合をひっくり返した。ふだんは寡黙な男が「しゃーっ」と雄たけびを上げ、人さし指を高く突き挙げながら一塁を回った。
3回までに3点のリードを許した。番狂わせのムードが漂う中の1発。目線はスタンドの仲間を追った。「ベンチに入れなかった、一番頑張ってくれていた選手たちのために、勝ちたかった」と、主将として感謝を込めたアーチだった。
第1打席は中前打。7回の第4打席は、打球の速さで、右翼手が処理をもたつく間に一気に三塁に到達。巨体だが50メートル6秒2と、足はある。最終打席は中前打と中堅敵失で二塁に進塁。サイクル安打は幻に終わったが、4安打4打点の大活躍だ。これで今大会は2試合連続の2本塁打。11打数8安打で打率7割2分7厘、打点10と脅威的な数字を残す。小倉清一郎部長(65)は「あの場面で筒香じゃなければ負けゲームだった。スーパースターだよ」と、主砲をたたえた。
視力は両目とも2・0。クリアな視界で、最後までボールを見極める。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、高めあってきた慶応エース白村明弘(3年)は前日20日、桐蔭学園に敗退した。その一報を受け、気を引き締め直した。
次戦(24日)は東海大相模との大一番だ。試合後は横浜名物「シウマイ弁当」でパワーを補充し、スタンドから敵の試合を眺めた。「ハマのゴジラ」が甲子園に近づいている。

