ヤンキース入団7年目で初のワールドチャンピオンに輝いた松井秀喜外野手(35)の7年間の軌跡。<1年目=2003年>

 FAで巨人からヤンキース入り。「5番左翼」で開幕戦のブルージェイズ戦に出場し初打席でタイムリーヒット。初本塁打は4月8日のツインズ戦で満塁ホームラン。7月の球宴にはファン投票で出場を果たした。チームは6年連続地区優勝を達成し地区シリーズで本塁打、リーグ優勝シリーズも突破しWシリーズへ進出。第2戦で日本人選手として初本塁打を放ったがマーリンズに敗れ世界一を逃した。163試合フル出場し、打率2割8分7厘、16本塁打、106打点。<2年目=2004年>

 東京ドームで行われたデビルレイズとの開幕戦に「2番左翼」で先発出場。2戦目に本塁打を放つなど上々のスタート。7月の球宴にも2年連続で出場すると後半戦では4番に座ることも。チームは7年連続の地区優勝を果たしプレーオフへ。地区シリーズは突破もリーグ優勝シリーズでレッドソックスに3連勝の後、まさかの4連敗。Wシリーズ進出を逃す。162試合フル出場し、打率2割9分8厘、31本塁打、108打点。<3年目=2005年>

 9月に日米通算400本塁打を達成。チームは8年連続の地区優勝を果たしたが地区シリーズでエンゼルスに2勝3敗で敗退。Wシリーズ進出を逃した。この年オフにヤンキースと契約延長交渉を行い新たに4年契約を結んだ。162試合フル出場し、打率3割5厘、23本塁打、116打点。<4年目=2006年>

 5月11日のレッドソックス戦で左翼の守備で左手首を骨折。巨人時代の93年から続けていた連続試合出場記録が「1768」でストップ。それでも9月に戦列復帰。チームは9年連続の地区優勝を達成した。しかし地区シリーズでタイガースに敗れ、Wシリーズ進出はならず。51試合に出場し、打率3割2厘、8本塁打、29打点。<5年目=2007年>

 4月に左太ももを痛め故障者リスト入りするなど故障に悩まされるシーズンに。それでも5月には日米通算2000安打を達成し名球会入り。7月には13本塁打を放つなど打ちまくり初の月間MVPを受賞した。チームは地区優勝を逃したがワイルドカードでプレーオフ進出。だが地区シリーズで敗退した。オフに右ひざの手術を受けた。143試合に出場し、打率2割8分5厘、25本塁打、103打点。<6年目=2008年>

 開幕前の3月末に結婚。開幕から好調だったが6月に入り古傷のひざ痛が再発。水がたまるなどの症状が出たため故障者リスト入り。8月中旬に復帰したがチームも低迷し、プレーオフ進出を逃した。9月に左ひざの手術を受けた。93試合に出場し打率2割9分4厘、9本塁打、45打点。<7年目=2009年>

 ひざ痛を抱えるため守備には就かず指名打者に専念。シーズン序盤は欠場や代打での起用も多く出遅れたが夏場以降調子を上げ3年ぶりの地区優勝に貢献。142試合に出場し、打率2割7分4厘、28本塁打、90打点。7年ぶりにWシリーズ進出を果たすと3本塁打と大活躍。フィリーズを4勝2敗で下しチームとしては9年ぶり、松井としては初めてのワールドチャンピオンに輝く。そして松井は日本人選手として初めてのWシリーズMVPを受賞した。