格が違う! 通算2000安打まで15本と迫る中日和田一浩外野手(42)が13日、メモリアルイヤーの初安打で打棒健在を示した。

 2打席ノーヒットだった前日に続いて教育リーグ広島戦(ナゴヤ)に3番DHで先発。1打席目に鋭い三直を放つと、4回には中村恭から、6回は岩見から、連続で中前にはじき返した。ともに左腕の変化球に対応して、しっかり振り抜いての一打だった。

 「まだペースが上がったとは言えません。昨日、今日と打席に立てたのが収穫だから。そのうち、ちょっとずつ感覚が戻ってくるんじゃないですか」

 本人は謙遜したが、2軍相手では別格の存在感だった。2度とも代走は要求せず、6回は二塁、三塁と進塁。タッチアップのタイミングを計ったりと試合の中の動きもこなした。次の段階は外野守備になる。

 17日からのナゴヤドーム6連戦から1軍に合流予定。「これからどうするかは話し合っていきます」と状態を見ながら守備に就く。その動き次第で開幕戦出場の判断が下されそうだ。博多でこの日の結果を伝え聞いた谷繁兼任監督は「彼の場合は守備の方もあるから」と慎重だった。

 外野には大島、平田のほかに打撃好調の新外国人ナニータ、新人の井領らも今年から加わった。和田は押しも押されもせぬレギュラーだが、1年間の戦いを見据えれば、開幕から無理に毎試合フル出場していく必要はない。大記録まで1歩ずつ進んでいく。【柏原誠】