明日の好投が“被選挙権”ゲットにもつながる。ロッテのドラフト2位、田中英祐投手(22=京大)は16日、ヤフオクドームで練習した。先発する明日18日のソフトバンク戦が、開幕ローテ入りを懸けたラストチャンスとなる。ブルペンで77球を投げ、ダッシュなどで調整を終えると「しっかりやってきたことを出したい」と意気込んだ。

 前日15日にはチェンが巨人を6回無失点に抑え、ローテ入りへ前進した。ライバルたちが着々と結果を残している。田中としては、とにかく明日の登板でベストを尽くすしかない。故障していたソフトバンク長谷川も戻り、威力を増した強力打線が相手。だが「自分の球を放って打たれたらしょうがない、ぐらいの気持ちで行きます」とすがすがしかった。

 開幕が近づく中、球団は4月の日程を記したポスターを作製した。同月に予定されている統一地方選挙をイメージしたものだ。モデルは伊東監督、球団キャラクターのマーくんに、井口、今江、涌井、石川ら主力選手9人。1軍が不確かな田中は“立候補”もかなわなかった。ただ、球団担当者は「田中選手が活躍しポスターも好評をいただければ、田中選手のポスターも検討したい」と明かした。

 明日の登板は“出馬”へ向けた一里塚となる。公約は、繰り返し言っている「1軍で1つでも多く投げて、勝利に貢献したい」で決まりだろう。有権者=ファンに向け、投げる姿で訴える。【古川真弥】