阪神和田豊監督(52)が“次の1点”にこだわる采配を見せた。同点で迎えた6回、西岡剛内野手(30)が四球で出ると3番鳥谷敬内野手(33)に送りバントを命じた。これで得点圏に進めると、マウロ・ゴメス内野手(30)が決勝適時打を放った。

 「ゴメスが田口くんに対してタイミングが取れていたんで、そこへ回せば、何とかなると。1点勝負かなという展開だったので。1点を取りにいきました」

 さらに7回には無死一、二塁から攻撃型2番西岡にも送りバントを指示。追い込まれた後もスリーバントを命じた。結果的に失敗に終わったが、前日には1点を追う場面で西岡に強攻策を指示して併殺となるなど開幕から送りバントを選択することは少なかっただけに、変化は明らかだった。

 「3点目を取れば、ほぼ勝てるという展開だったから。あそこらへんだよね。すんなり送れていれば(得点が)取れなくてもダメージがない。失敗する時もあるんだけど、流れを止めてしまったりするんでね」

 5回以降、8四球をもらいながら1点のみ。攻撃はちぐはぐな場面もあった。

「そろそろ打線に爆発してほしいが、今は我慢。しっかりした野球をやっていかないといけない」。我慢を強調した指揮官はきょう第3戦へと気持ちを引き締めていた。【鈴木忠平】