中日の新外国人ラウル・バルデス投手(37)の来日初勝利がまたお預けだ。1点をリードした3回に伏兵嶺井にプロ初本塁打を浴びるなど、6回を投げて来日ワーストの4失点。2敗目を喫した。開幕から6試合に登板して防御率2・25と踏ん張りながら白星が手にできない。中4日、中5日の登板を続ける「働き者」が報われない。

 打線組み替えの効果も少なかった。6試合連続で4番を務めた福田を6番に下げ、前日3安打のナニータを初めて4番に抜てき。高橋周を今季2度目の5番に据えた。2回にはナニータ、高橋周の連続二塁打で1点をもぎ取ったが、大爆発とはいかなかった。DeNA戦2試合で合計3得点での連敗。ルナ、平田が不在のクリーンアップは、やはり迫力に欠ける。

 谷繁兼任監督はバルデスについて「何とか勝ちを付けてやりたい。なかなか巡り合わせが来ないけど、ああいう投球をしていれば必ず付く」と信頼は変わらない。まじめな助っ人左腕は、いらだちは? と聞かれ「そんなのはないよ」ときっぱり。「いい投球をすれば勝ちは付く。一生懸命練習するだけだよ」と前を向いた。これでチームは今季敵地で4カード連続負け越しの2勝9敗。スッキリしない試合が続く。【桝井聡】