広島が9回にオリックスのバッテリーミスで得た勝ち越し点で逃げ切り、連勝を決めた。

 緒方孝市監督(46)は「オリックスの勝ちパターンの投手から勝ち越せたというのが大きかった」と、オリックスの守護神平野佳から奪った決勝点の場面を振り返った。

 決勝点のホームを踏んだ田中広輔内野手(25)、2番菊池涼介内野手(25)の1、2番コンビの活躍で勝利をたぐり寄せた。9回は先頭田中がこの日3安打目となる左翼線二塁打で出塁。続く菊池がこの日3つめの犠打を決め、1死三塁から暴投で決勝点を奪った。緒方監督は「1番の広輔が出て、2番のキク(菊池)がしびれる難しい場面でバントを決めてくれた。2番の役割を果たしてくれた。昨日もだったけど、今日も100点満点」と絶賛した。

 継投もはまった。先発ジョンソンを1点リードの7回途中で諦め、2死満塁で戸田を投入。オリックス糸井を空振り三振に仕留めてピンチを脱した。8回には永川が先頭のカラバイヨに同点弾を浴び、さらに四球で無死一塁を招くも、捕手石原が盗塁を阻止して流れを止めた。指揮官は「本塁打に四球という展開は反省してもらわないといけないけどね。石原が刺してくれて、オリックスの攻撃の流れを止めてくれた。このワンプレーは大きかった」とベテラン捕手をたたえた。9回は中崎が無安打無失点で締めた。

 小刻みながら着実に加点し、オリックスに連勝。6カードぶりのカード勝ち越しを決めた。節目の50試合目で借金も6に減らした。「全員でつかんだ勝利。(カード勝ち越しも)大きいよ」。3連戦3連勝を目指し、31日は福井優也投手(27)をマウンドに送り込む。