西武菊池雄星投手(23)が8回無死までノーヒットノーランの好投で自身3連勝とし、チームを3年ぶりに交流戦勝ち越しに導いた。

 貪欲に快挙を狙った。7回、先頭は故郷岩手の先輩でセ・リーグ本塁打王の畠山。「花巻の大先輩で隣の中学校。畠山さんの専大北上高時代からあこがれていた」。145キロのクロスファイアで見逃し三振に切り、ギアチェンジした。「バリバリ意識した。行けるところまで飛ばそうと」。7回終了時に女房役の炭谷から「やったらんかい!」とカツも入った。

 だが8回無死、田中浩に140球目のスライダーを中前へ運ばれて夢はついえた。ガックリと膝をついたが「2年前も同じことをやっていますから」。13年6月の中日戦で9回1死まで無安打投球を続けた経験がある。それに比べれば、落胆はなかった。球数も多く、初安打を許した時点で降板となった。

 「プリンセスシリーズ」と銘打ち、女性ファンも多く駆けつけた一戦で、お立ち台では笑いを誘った。「僕のグッズが若い女性に全然人気ないらしいんで、ぜひ買って帰ってください」。イケメンな投球でアピールした。交流戦で3連勝を飾り「来週からいい流れでパ・リーグ相手にも投げたい」。ノーヒットノーランの機運を呼ぶ投球を続けていく。