DeNA高橋尚成投手(40)が今季限りで現役を引退することが13日、分かった。日米通算プロ16年目の今季は5試合に登板。4月29日の広島戦に先発した後は、中継ぎとして1軍マウンドに戻ってきたが、思うような結果を得られずに再び2軍再調整となった。昨オフの契約更改後は「来年ダメならやめようと思う」と、結果至上主義で戦い抜いてきたベテランだからこその覚悟を示していた。複数の関係者によると現役を退く決意を固めたようで、近日中にも会見し、正式に表明されるとみられる。

 高橋は99年ドラフト1位で巨人に入団。即戦力左腕として1年目から先発ローテの一角を担い、9勝をマークした。07年には自身最多の14勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルも獲得。リーグ優勝の原動力として大きく貢献した。09年オフに海外FA権を行使し、活躍の舞台を米国に移した。メッツ、エンゼルスなど4球団でプレー。渡米2年目以降は、リリーバーとして存在感を発揮してきた。昨季からDeNAと2年契約を結び、5年ぶりに国内復帰した。

 巨人時代から兄貴分として後輩から慕われ、誰からも愛されるキャラクターとして、球界を引っ張ってきた。下半身主導の投球動作はプロ、アマ問わず多くの投手の手本になるフォームだった。日米、多くのファンに惜しまれながら左腕がユニホームを脱ぐ。