ソフトバンクの選手会が異例の申し合わせで、リーグ優勝決定後も勝利を積み重ね、福岡移転後では初のシーズン90勝台Vを目指す。選手会による優勝祝賀会の「2次会」をレギュラーシーズン終了後に後回しする方針を、選手会長の松田宣浩内野手(32)が明言した。マジック2で今日15日にもリーグ連覇が決まるが、歓喜のビールかけ後は、早々と翌日のゲームに備える。

 祝い酒よりも球団記録だ! 優勝目前のソフトバンクは14日、仙台から空路で大阪入り。選手会長の松田は、過去ビールかけ後に行ってきた選手会による祝勝会の「2次会」を、優勝当日ではなく、レギュラーシーズン終了後に行うことを明かした。

 「次の日も試合があるし、そのほうが皆ではっちゃけられる(思いきりはしゃぐことができる)。1年間、皆で頑張って勝ちを重ねてきたんだから、皆で喜びを分かち合いたい」

 昨年の優勝決定はリーグ最終戦だったが、11年には優勝翌日に先発だった摂津が、登板に備えて早々と2次会会場を後にしたこともあった。チームは今日15日からは大阪2試合、福岡4試合、札幌3試合と9連戦。移動ゲーム日の前夜に優勝が決まる可能性もあるだけに、選手会長として最大の配慮をしたかった。

 優勝翌日も二日酔いを避け、勝ち星を重ねたい思いもある。チームは今季ここまで124試合を終え、83勝37敗4分け。球団記録である南海時代の55年99勝(143試合)超えは厳しいが、89年の福岡移転後は05年89勝(136試合)がシーズン最多勝利。今のペースで突っ走れば、福岡移転後の新記録を樹立できる可能性が高い。

 優勝だけに満足しない。「チームの数字は狙いにいったほうがいい。皆のモチベーションにもなる。今、年間95勝ペースなので、このまま勝ち進んでいけるように頑張りたい」と松田。圧勝でのリーグV、そして最大の目標は2年連続日本一だ。【福岡吉央】