中日藤井淳志外野手(34)が今季初取得した国内FA権の行使を検討していることが29日、分かった。球団は慰留に努め、FA宣言した場合のチーム残留も認める方針とみられる。

 9月に権利取得して以来、明言を避けてきた。だが出場機会増や、他球団の評価を聞くために行使を考えている。今季は左翼のレギュラー格として10年目で最多の118試合に出場。勝負強さが光り、打率2割9分5厘、6本塁打、45打点の成績だった。両打ちで強肩、俊足を誇る外野手で年俸は推定3000万円。補償が生じない「Cランク」だけに複数球団が興味を示す可能性がある。

 現在は秋季キャンプを免除され、自主練習を行っている。谷繁監督は来季の戦力として高い期待を寄せる一方、自身もFA移籍の経験があり、個人の権利という理解は示している。この日は「こちらは交渉に入っている。自分でしっかり考えて判断してくれたらいい」と冷静に話した。