日本ハムのドラフト6位、慶大・横尾俊建(としたけ)内野手(22)が、体の底から1軍定着を願った。21日、札幌市内の道庁赤れんが庁舎で行われた新入団発表に臨んだ。身長177センチ、体重90キロの貫禄ある体格。高校、大学で日本代表の経歴を持ち、慶大では主将を務めた。「本塁打を打てなかったら、僕としての特長がない。1年30本が目標」。持ち味の長打力で、日本の主砲中田が君臨する中軸入りを目指す。

 直感的に、勝負の舞台と感じた。前夜20日、新千歳空港に降り立った瞬間だった。「すごい空気がキレイ」。北海道は慶大野球部のキャンプで訪れた経験はあった。冬の澄み切った空気を味わうのは今回が初めて。中学まで軽度のぜんそくを患い「空気には敏感」で、北海道の空気は肌に合った。本拠地での早期活躍へ、思いはさらに強まった。

 覚悟は、出来ている。期待されている三塁手には今季、チーム最多34本塁打のレアードがそびえる。「30本塁打を打つ難しさを聞きたい」と考えているが、相手は米国人。「英語は全く…。単語、単語でコミュニケーションを取りたい」と通訳を介さず、自力で突撃を目論む。心身の充実へ、自然豊かな北海道での生活を目指す。【田中彩友美】