ついに野手最高俸に立った。西武中村剛也内野手(32)が4日、所沢市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、3000万円アップの4億1000万円(推定)プラス出来高でサインした。現時点では阪神鳥谷の4億円を抜いて野手では単独トップだ。今季は37本で本塁打王と124打点で2冠王に輝いた。来季は4年契約の3年目となる。

 年俸はアップしても反省を前面に出した。「もうちょっと打てば順位は上がったかもしれない。責任は感じています。CSを争う9月は若干ケガ気味で思うように動けず迷惑をかけた。もっと打てたと思う」と厳しく自己評価した。背中の痛みがあり、9月は3試合を欠場。最後の11試合はDHだった。鈴木球団本部長からも「優勝するためには、どれだけ三塁を守れるかだよ」と言われた。

 2冠を取っても満足していない。「取ってうれしくない人はいない。それくらいです。本数も本数だし。目標だった開幕1軍はクリアしてシーズン最後まで1軍にいられた。来年も4番なら優勝に導きたい。僕が4番になって優勝していない」と言う。09年から4番に座るようになったが、08年を最後に優勝から遠ざかる。主砲として、やはり気になる。

 年齢的にも主将の栗山と同じ年。「試合に出ている中でも上の方なんで、僕もチームを引っ張っていけたらと思う」。そのためにはケガなく1年間試合に出ること。そして打点にこだわり、8年ぶりの優勝を果たす。【矢後洋一】

 ▼中村が4億1000万円で契約更改。4億円到達は23人目(外国人を除く)だが、内野手では02年清原(巨人)中村紀(近鉄)04年小笠原(日本ハム)06年松中(ソフトバンク)15年鳥谷(阪神)に次いで6人目。西武では投手を含めても初めて。