ソフトバンク内川聖一外野手(33)が20日、来年1月の自主トレをファンに無料公開する異例プランを明かした。「オフの野球教室で子供たちと触れ合う機会もあるけど、野球選手だから、野球をしている姿を見て『すごいな』と思ってもらえれば。野球好きの人の中にも(自主トレが)一番面白いという人もいる。それなら見てもらったほうがいいんじゃないかと思った」と語った。

 内川は1月6日から11日まで大分・別府市の稲尾記念球場(通称別府市民球場)で自主トレを行う予定。大分市出身で、大分市スポーツ大使も務める内川らしい発案。プロ野球選手の自主トレ一般公開は珍しく、地元の野球少年やファンに練習風景を披露し、夢を与える。

 試合のない時期だからこそ、日本の未来の野球界を担う子供たちに練習を見せたいという思いもある。内川は「今は子供たちにとってつまらない時期。普段、見られるのは試合だけだけど、華やかなところに行きつくまでに、ああいう努力をしているんだ、という勉強にもなる。役に立つ部分があると思う」と熱く語った。

 もちろん、練習を公開することで、自分への刺激にもするつもりだ。「大分は自分の野球人生がスタートしたところだし、見てもらうことで、適当なことをやれないという緊張感も出る」。来季でプロ16年目。収容人数約6000人の球場でファンが見守る中、スタンドに快音を響かせ、開幕に向けた体づくりに励む。【福岡吉央】