阪神が獲得を目指している抑え候補のラファエル・ドリス投手(28=タイガース)との交渉が合意に達し、27日に来日することが15日、分かった。週明けにも発表する見込みだ。マット・ヘイグ内野手(30=ブルージェイズ)、マルコス・マテオ投手(31=パドレス)の新外国人獲得を発表し、ゴメス、メッセンジャー、ペレスとも契約を更新。ドリスも含め、6助っ人が全員集合のキャンプインが決定的となった。

 ようやく最後の1ピースが決まった。阪神が獲得を目指していた抑え候補のドリスとの契約が、大筋で合意に達したことが分かった。一時はデトロイト・タイガース側の保有権の問題や渡航手続きの関係などで、2月1日に間に合わない可能性もあった。だが粘り強く獲得作業を進め、150キロ台の剛球を武器とする右腕を阪神入りに傾かせた。球団は近日中に正式契約を結び、早ければ週明けにも獲得を発表する見込みだ。

 交渉は一気の進展を見せ、今月27日に来日することも判明した。新たに獲得したもう1人の抑え候補のマテオ、主軸候補のヘイグ、さらに契約を更新したゴメスとメッセンジャー、ペレスもキャンプイン前の来日が決定的。ゴメスは昨年1月末のパスポート盗難などで2年連続来日遅れとなったが、16年の金本阪神の船出には、6外国人全員がそろう見通しとなった。

 同時に助っ人バトルの火ぶたも切って落とされる。今季は近年の阪神では異例の6人体制を敷くが、1軍の外国人枠は4つだけ。開幕候補のメッセンジャーと4番候補のゴメスはよほどのことがない限り当確だが、他の4助っ人は未知数な部分も多い。日本野球への対応能力や適性など、残り2枠をかけて厳しい金本監督の生チェックを受けるキャンプになりそうだ。

 ドリスどりに目星がついたことで、補強はひとまず完了する。補強は外国人3人と復帰の藤川とFAで高橋聡を獲得。ドラフトでは1位高山をはじめ6選手を獲得した。大型補強ではないが、金本監督はここに若い新戦力を台頭させる青写真で改革を進めていく方針だ。いよいよ体制が固まり、いざ沖縄へ。超変革の球春が近づいてきた。

 ◆ラファエル・ドリス 1988年1月10日、ドミニカ共和国生まれ。04年にカブスと契約、11年にメジャー初登板。以後、ジャイアンツ、タイガース傘下に所属。メジャー通算40試合、2勝4敗4セーブ、防御率5・48。193センチ、98キロ。右投げ右打ち。