オリックス西勇輝投手(25)が16日、神戸市のほっともっと神戸で自主トレを公開し、チームの優勝と初の防御率のタイトルを目指す意気込みを明かした。年始から巨人菅野とハワイで自主トレを行い、前日15日に帰国。巨人エースから強い刺激を受け「量も質も違った。これを続けていけば未知の世界も開ける。昨年2位だった防御率のタイトルを狙いたい」と明確な目標を定めた。

 ハワイトレの充実ぶりを体現するように、遠投の距離はぐんぐん伸びた。キャッチボール相手の山田は右翼線ぎりぎりに立ち、西は1球ごとに左翼線に後退。最後は約120メートルもの間隔で、ぶれのない力のこもった弧を描いた。球筋同様、ハワイでつかんだ手応えも揺るぎない。

 チームのスコアラーから「タイプが似ている」と引き合いに出されるのが菅野。侍ジャパンでともに戦った縁もあり、自ら菅野に合同トレを頼んだ。一緒に汗を流し、筋力のなさを実感して課題もはっきりした。「制球力、スピード、筋力。レベルアップができる確信を持てています」。それが昨年は2・24の日本ハム大谷に2・38で及ばなかった防御率のタイトル奪取宣言に。勝ち星も酒井投手コーチから「西、ディクソン、東明で貯金15は作ってほしい」と望まれる。西の成否がチームの成否につながる。【堀まどか】