プロ野球の実行委員会が19日、都内で行われ、昨季まで本塁打や外野フェンス際の飛球に限定されていたビデオ判定を、今季から本塁でのクロスプレーにも適用することが決まった。

 今季から公認野球規則が改正され、走者と捕手の危険な衝突を防ぐルールが導入される。日本野球機構(NPB)井原敦事務局長は「今まではホームランか否か、フェンス際の打球への規定でしたが、本塁上でのクロスプレー、主に本塁での衝突プレーに疑義が生じた場合を加えました。リプレー映像は当該試合の責任審判が必要とした場合に使用します」と説明した。

 ルール改正により、走者が落球を誘うために捕手に衝突することや、捕手がボールを持たずに本塁をブロックすることが禁じられる。本塁クロスプレーのビデオ判定では、走者や捕手の動きを再チェックすることが主な目的だが、「本塁上でのクロスプレーの判定に疑義が生じた場合。いろいろなことを含む」(井原事務局長)と、微妙なタッチプレーの判定にも適用されることになる。一塁から三塁までの、本塁以外の判定には導入しない。

 走者と捕手の衝突を防ぐルールについては、21日までに12球団に対して、運用を説明する予定。井原事務局長は「早い流れの中で、キャッチャーの立ち位置などを判断できないことが出てくるかもしれない」と説明した。また、昨季まで12球団の専用球場とほっともっと神戸に限っていたビデオ判定を、地方球場でも導入することが決まった。

 ◆公認野球規則の改正 今季から本塁での危険な衝突を避けるための規定が、公認野球規則に追加される。「得点しようとしている走者は最初から捕手に接触しようとして(中略)走路から外れることはできない…」「捕手がボールを持たずに得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない…」などが明記される。アマは既に内規で取り入れている。