5年ぶりに日本球界に復帰したソフトバンク和田毅投手(34=カブス)が29日、開幕ローテーション入りと2桁勝利を誓った。西戸崎合宿所で自主トレを公開。手元が見にくい和田独特のフォームは健在だった。

 同じ左腕の大隣や飯田も熱視線を送る中のブルペン投球。カーブ、チェンジアップも交え25球。最後は右打者の内角低めに直球を投げた。「捕手を座らせては3回目。7割。最後の1球は8割で投げました。開幕ローテーションに入れるように。1年間、ケガなく2桁勝利を目指していきたい」と涼しげに笑った。

 米国から復帰1年目に2桁勝利を挙げたのは、03年阪神伊良部の13勝、06年ヤクルト石井一、昨年の広島黒田の11勝。わずか3人だけだ。和田は昨秋のソフトバンク復帰が決まった時からNPBの統一球で準備してきた。「軽くて小さいので違和感はあったんですが」。キャッチボールを重ね、感覚を取り戻した。米球界を経験し、球種も2種類増えた。ツーシームとカットボール。34歳、メジャー仕込みで投球幅も広がった和田が、左腕不足のソフトバンク先発陣に切り込んでいく。【石橋隆雄】