進化して帰ってきた! 阪神藤浪晋太郎投手(21)が30日、沖縄合同自主トレ2日目に宜野座球場でブルペン入りした。オフは右肩炎症の回復を待って、本格的な投球を回避。昨年10月10日のCSファーストステージ巨人戦に先発して以来、実に112日ぶりのマウンドを堪能した。

 藤浪 取りあえず傾斜で投げる、それだけできれば良かった。違和感がないことはなかったけど、すごく違うな、という感じはなかったですね。

 まずは捕手役の梅野を立たせて18球スロー。左肩の開きや直球のシュート回転に苦笑いしながら、今度は梅野を座らせる。「両サイドを狙うコントロールはないです」と冗談めかした後、右打者の外寄りに構えたミットに10球投げ込んだ。セットポジションからの本格投球。制球が乱れようが気にしない。直球のみを計28球。この日は「7、8割ぐらい」の力。にもかかわらず、女房役は早くも進化を感じ取った。

 梅野 150キロぐらいは出ているんじゃないかと思います。結構ズシッとくる球があった。ボールに重さがあった。これからボールに体重が乗ってくれば、被弾数は減ってくると思う。

 オフの3カ月間はウエートトレを中心に体をいじめ抜き、体重92キロから筋肉量だけで96キロ台まで到達。増量がボールの重量アップに直結しているという。14年は規定投球回到達者の中で最少の6被弾にとどめたが、昨季は同6位の9被弾。再び被弾数を減らせれば、4年目は明るい未来になることだろう。【佐井陽介】