期待の「ドラ1君」にも例外はありません-。オリックスのドラフト1位吉田正尚外野手(22=青学大)が1軍昇格の翌日、わずか2日目で2軍降格が決まった。

 宮崎春季キャンプの7日、右脇腹の張りを理由にフリー打撃を回避。一部別メニュー調整となった。ヘッドスライディングを行うなど、重症ではないようだが福良淳一監督(55)は「明日(8日)ファームに行かせる」と厳しい方針を打ち出した。

 吉田正はオフに発症した左ふくらはぎ筋膜炎の影響でキャンプ2軍スタート。第1クールの元気な姿が認められ、休日明けの前日6日に1軍に合流したばかりだった。フリー打撃で豪快なフルスイングを披露したが、張り切りすぎたことが災いに…。「ペースがつかめず、楽しくなって振りすぎた」と悔しがった。

 福良監督は練習後、吉田正を監督室に呼んで通告。「本人は『飛ばしすぎた』と反省していた。(練習に)制限付きの選手を1軍に置いておけない。吉田だけ特別というわけにはいかないから」。T-岡田も左アキレスけんの影響があると2軍スタートを決断。「福良イズム」に妥協はない。

 ひとまず次の休日を含めた3日間で右脇腹の状態を判断。完治すれば、第3クール初日の11日にも1軍に再合流できる。吉田正は「もう1回調整して、また上がってきたい」と誓った。大学日本代表で4番を務めた強打者。遠回りした反省が、今後の糧となればいい。【大池和幸】