「地獄のノック」の現場にヤクルト山田の姿があった。沖縄・浦添キャンプ第2クール最終日の9日、全体練習後に川端とともに特守に参加した。定位置である二塁でのノックを受け終わると、今度は前進守備の位置で白球を追いかけた。ユニホームは汗と泥で真っ黒。真中監督が放った190球に約1時間、休憩することなく飛びついた。「キャンプで一番きつい。いつ終わるかも分からないし、時間も長い」と苦悶(くもん)の表情を浮かべた。

 報道陣から「明日もやれと言われたら、どうするか?」の質問に、山田は迷う様子もなく「やります」と即答した。今キャンプのテーマは「守備力のアップ」。「走攻守、全てでレベルアップしていきたいけど、やっぱり一番は守備。自分も守備について興味が湧いてきたし。まだ取ったことのないゴールデングラブ賞は狙っていきたい」と強い向上心を口にした。真中監督も「キャンプで鍛えて、シーズンで頑張ってもらわないと」とさらなる進化に期待した。【栗田尚樹】