楽天の3年目左腕、浜矢広大投手(22)が、開幕ローテーション入りへ猛アピールを決めた。20日、沖縄・宜野座球場で行われた阪神戦に先発し、最速144キロで3回1安打無失点に抑えた。奪った3三振はすべて直球。「今日は強い真っすぐが投げられた。立ち上がりはすごく良かった」と手応えを感じていた。

 1回は12球中、11球を直球で押した。「真っすぐ中心に嶋さんが配球してくれました。それが良かったと思います」と言った。3者凡退で切り抜けると、3回2死まで無安打投球。ここから右前打、四球で2死一、二塁のピンチを招いたが、阪神上本を一邪飛に打ち取り、無失点に抑えた。

 社会人野球のホンダ鈴鹿から13年ドラフト3位で入団。1年目の14年にはプロ初先発、初勝利を挙げたが、飛躍を期待された昨季は、中継ぎ8試合の登板に終わった。今年1月にはマリナーズ岩隈と、米ロサンゼルスで合同自主トレを行った。フォークの握りや、フォームのアドバイスを受け「(投球時に体の)突っ込みが少なくなって、球持ちが良くなった」と感謝する。

 今季の目標は「まずは開幕1軍。させてもらえるなら、先発が一番いい」と言った。楽天の左投手の先発枠は、塩見が決定的で、浜矢は辛島、森らと争うことになる。梨田監督は「スピードはそんなに速くないが、相手が窮屈そうに打っていた。このまま結果を出してくれれば、可能性は広がってくる」と、高いレベルの競争を期待した。【前田祐輔】