プロ野球選手が自チームの勝敗に絡んで現金をやりとりしていた問題で、新たに広島、楽天、ロッテの3球団でも公式戦の試合前の円陣での「声出し」をめぐって現金をやりとりしていたことが17日、分かった。これで巨人、阪神、西武、ソフトバンクと合わせて7球団となった。

 【広島】毎試合ではなく、5連勝以上で1人1000円ずつを集め、「声出し」をした選手に祝儀として渡した。昨年は1人1万円になった。野手が参加し、敗戦時の罰金はなかった。鈴木清明本部長は「個人の中で労を報いようと祝儀として出したのが発端だと思います。ご祝儀と解釈しています」と説明。ノックでの罰金もあった。当面は寝坊など私生活に関する罰金も禁止する方針を示した。

 【ロッテ】13年途中から昨年前半戦まで、1軍野手が試合前の声出しで行っていた。初日に1万円を拠出し、負けた時点で次の選手に移ったため、負け数×1万円がプールされた。集まった金銭は、納会やゴルフコンペに充てられ、個人的使用は確認されていない。

 【楽天】14年交流戦時期の約2週間、1軍登録野手から各1000円集め、勝利した場合は声出し選手が受け取った。投手、野手ともに、練習中のノックでミスをした場合に500円やジュースを納めた。いずれも選手会の会費に回り、年末イベントなどで使った。

 野球協約に違反する野球賭博とは違い、円陣の声出し、ノックでの罰金は野球協約違反ではない。野球賭博とはまったく別ものだが、連日金銭の話題にスポットが当たる事態になった。この日はセ・リーグ臨時理事会が開催され、巨人の山岸均球団取締役は、25日の公式戦開幕に変更はないかと問われ、「そう考えている。ご理解をいただきたい。3月25日開催したい意思は一致していた」と話した。今日18日はパ・リーグの臨時理事会が行われる。