覚せい剤取締法違反(所持、使用)罪で起訴され、17日に警視庁本部から保釈された元プロ野球選手清原和博被告(48)が18日、入院先の病院(千葉県松戸市)の部屋の窓から一瞬、顔をのぞかせた。日本テレビのカメラがとらえた。無精ひげにトレーナー姿。1日5万4000円の特別室に滞在しているとみられる清原被告は、カーテンの隙間から外の様子をうかがう様子をみせた。

 日本テレビの報道番組によると、18日午後1時40分ごろ、カメラが清原被告の姿をとらえた。映像は約30秒。同被告は左手で開けたカーテンの隙間から、外の様子をうかがった。しかめたような顔には、無精ひげが確認できた。

 丸首の灰色のトレーナー姿。1度カーテンを閉めたが再び開け、警戒した表情で窓の外をのぞいた。窓からは、取材に詰めかけた大勢の報道陣が確認できたはずだ。自身に注がれる関心の高さを、再確認する機会になったかもしれない。

 清原被告の表情が公になったのは、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で送検された2月4日以来。この時は、警察車両の後部座席でうつむいており、正面からの表情は、逮捕された2月2日以来だ。カーテンの隙間から顔がのぞいた時間はごく短く、清原被告の警戒心をうかがわせた。

 前日の17日、逮捕から44日ぶりに保釈された清原被告は、カーテンで仕切られ、窓がシートで覆われたワゴン車で警視庁本部を出発。病院に到着後、車は関係者と業者が使う搬入口から、病院の地下へと滑り込んだ。玄関前では、関係者が並んで徹底ガード。二重三重の警備が敷かれた。

 病院のセキュリティーは厳重だ。外来患者の診療は1階と2階で行われるが、入院患者は3階から上。入院棟に入る際は受付で手続きを行い、面会カードを携帯しなくてはならない。プライバシーに配慮したシステムだ。

 清原被告は、本館7階にある「特別室」と呼ばれる個室に滞在しているとみられる。同病院のホームページによると、料金は1日5万4000円。入退室時に指紋認証が必要で、治療も部屋で行われる。清原被告は当面、糖尿病内科を持つ同病院で、持病の糖尿病の治療を行う。病院長は循環器内科の権威だが、糖尿病で通院する男性(70)は、「病院長は糖尿病の治療の評判も非常に良い。朝6時半から整理券が配られても待たされる」と話す。

 5月17日の初公判まで約2カ月。保釈で取り巻く環境も変わる中、清原被告は病室で何を思うのか。