プロ野球巨人の野球賭博事件で、賭博開帳図利ほう助の疑いで逮捕された元選手の笠原将生容疑者(25)が、客の松本竜也(23)、高木京介(26)両元選手の賭け内容を携帯電話のメールで胴元側に伝え、やりとりを終えた直後に削除していたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁組織犯罪対策4課は同日、同容疑で笠原容疑者を、賭博開帳図利容疑で元飲食店経営斉藤聡容疑者(38)をそれぞれ送検。笠原容疑者が、斉藤容疑者の賭博を手助けしていた当時から違法性を認識し、証拠を隠滅していたとみて調べている。

 笠原容疑者は2014~15年、プロ野球の10試合程度で松本、高木両元選手の申し込みを仲介して賭け金を集めるなど、斉藤容疑者の賭博への参加を仲介した疑いで逮捕された。

 捜査関係者によると、笠原容疑者は賭けのレートに当たるハンディを斉藤容疑者からメールで受け、松本、高木両元選手にメールや口頭で伝達。両元選手は賭けるチームや金額を返信するなどして応じていたという。

 笠原容疑者は、その内容を斉藤容疑者にメールで連絡。こうしたやりとりを終えた直後に、ハンディを伝える斉藤容疑者からのメールや、松本、高木両元選手の賭け内容が記載されたメールなどを削除していた。

 組対4課は、笠原、斉藤両容疑者の携帯電話のメールを復元して内容を分析したり、通信履歴を解析したりするなどして、賭博の実態を調べている。