ビッグレッドマシンガン打線が首位に躍り出た!! 好調広島打線が4点を追う5回、2死走者なしから今季初の6連打の集中打で逆転。2死一、三塁。代打のエルドレッドが、リーグ最速10号3ランで試合を決めた。新生広島打線が、3戦で31得点して中日に3連勝。ついに巨人をかわしリーグトップに立った。

 エルドレッドは蓄積疲労による両足裏の痛みによってベンチスタート。大事を取って大砲に休養を与えられるほど、広島打線には厚みがある。逆転劇は4番復帰した新井の左前打から始まった。「負けていても、2死からでも、どんな点差でも、どんな展開でもみんな絶対に諦めない」。前日まで4番の松山が右前打で続き、若い鈴木と安部の連続適時打。会沢も粘ってつないだ。決勝弾のエルドレッドは「次につなごうという意識を選手個々が持っている」と、チーム一丸の勝利を強調した。

 165得点と32本塁打は、ともに両リーグ断トツという破壊力。96年広島と98年優勝の横浜を融合させた「ビッグレッドマシンガン打線」の誕生だ。今季初の同一カード3連勝に緒方監督は「5回2死から。あそこでつないで、見事な攻撃だった。点を取られても集中力を持って打席に向かう野手が頼もしい」とたたえた。【前原淳】

 ▼広島は中日3連戦で9点→12点→10点と合計31点挙げて3連勝。広島が同一カード3連戦で30点以上記録したのは、96年5月31日~6月2日横浜戦の33点(20点→3点→10点)以来、20年ぶり。3試合続けて9点以上は、81年6月20日ヤクルト戦~23日阪神戦で9点→15点→13点→9点と4試合連続で記録して以来、35年ぶりの猛打だった。