広島九里亜蓮投手(24)が強力ヤクルト打線を6回5安打1失点に抑えるも、今季初勝利はならなかった。

 2点をもらった直後の1回裏、連打で無死二、三塁のピンチを招き、山田に中堅へ犠飛を打たれた。それでも後続を断つと、2回以降は立ち直った。2、4、5回と先頭打者に安打を許しながら得点を許さず、内角を大胆に突く強気な投球で6回まで94球を投げ抜いた。しかし、降板した7回、8回と立て続けに中継ぎ陣が失点し、14年4月19日以来の白星はスルリと転がり落ちた。

 先発として十分な仕事を果たし「状態的にはあまり良くなかったです。とにかく気持ちだけは強く持って行こうと思っていました。何とか先発として最低限の仕事ができたので良かったと思います」と振り返った。勝利こそ逃したが、この日の好投は、黒田ら先発の離脱が相次ぐチームに希望を抱かせるものだった。