広島黒田博樹投手(41)が8回まで毎回走者を許しながら、粘りの投球で無失点に抑えた。

 41日ぶりの5勝目で、日米通算198勝。大記録まで残り2勝とした。

 1回無死一塁から3者連続三振の立ち上がり。しかし本調子ではなく、2回に先頭打者に安打を許すなど、走者を背負う投球が続いた。「序盤の得点があったので、ヒットはOK。リズムだけ作って行こうと思った」。セットポジションからの投球でもテンポを意識。スタメンに左打者を5人並べた楽天打線に、高めに投じたバックドアもさえた。2回以降、毎回安打となる9安打も本塁は踏ませなかった。

 41日ぶりの白星に「勝てていなかったのは知っていた。それよりも1試合1試合、次の登板に備えてやるだけ」と冷静だった。いよいよ大記録達成も目前。それでも黒田は「まずは次の試合にしっかりとした状態で上がることを考えたい」と最後まで冷静に、そして早くも次の登板を見据えた。