横浜スタジアムが最有力候補に挙がる20年東京五輪の野球・ソフトボールの競技会場が、25日の東京五輪組織委員会理事会で決定する可能性があることが5日、分かった。今月中旬には、国際競技連盟(IF)の幹部が横浜スタジアムを視察予定。東京ドーム、QVCマリンなども候補に挙がっていたが、競技復帰が正式決定する予定の8月のIOC総会の前に、横浜スタジアムで開催する方向性を固める見通しだ。

 全日本野球協会・鈴木義信副会長は「IOCが組織委員会に強く求めているのはテロ対策」と説明。他の会場と比べて、セキュリティー対策を行うスペースが確保できると判断されたようだ。DeNA池田純社長は、東京五輪組織委員会から正式なオファーはないとした上で、「まず前向きかどうかが重要なこと。前向きです」と明言した。

 DeNAは昨年11月24日からスタジアムの普通株式公開買い付けを実施し、1月20日に完了して一体経営権を実現した。その時点では触れていなかったが「TOBは2020年を視野に入れてやってきた」と、買収の背景に五輪の存在もあったことを明らかにした。「世界中の人にスタジアムの存在が知れる。単なる箱じゃなく、1個のコンテンツとしてのブランドにプラスとなる。明るい未来になりやすい」と、展望を示した。