阪神が広島新庄のエース左腕、堀瑞輝投手(3年)をドラフト上位候補としてリストアップしていることが15日、分かった。同校出身の先輩・巨人田口のように、気迫のこもった投球が持ち味のプロ注目左腕は、この日も90球の1失点完投で富山第一を封じ、チームの16強進出に貢献した。能力の高さをタイガースの本拠地甲子園でも証明している。

 伸びしろは計り知れない。担当の田中スカウトも堀のストロングポイントを力説する。延長12回、177球を1人で投げ抜いた10日関東第一(東東京)戦を視察。「尻上がりによくなったように、スタミナは抜群だし、球の質がいい。将来的にすごい投手になる要素をいくつも持っている選手ですよ」と絶賛した。

 阪神は13日に球団事務所でスカウト会議を開き、最終候補となる高校生約40人の名前を挙げた。履正社・寺島成輝投手、横浜・藤平尚真投手、花咲徳栄・高橋昂也投手の「高校BIG3」、151キロ右腕の作新学院・今井達也投手(ともに3年)に加え、堀の名前も上位候補としてリストに挙げた。

 ◆堀瑞輝(ほり・みずき)1998年(平10)5月10日生まれ。小2から「呉昭和クラブ」(軟式)で野球を始め、昭和中野球部(軟式)まで投手と外野手。広島新庄で1年夏からベンチ入り。昨夏甲子園初出場時も背番号1。昨秋は県大会で広陵を1安打完封し、15奪三振。177センチ、72キロ。左投げ左打ち。