ロッテの不敗神話が終わった。ソフトバンクに2連敗。

 ファーストステージで敗れるのは、CS出場5度目で初めてだ。伊東監督は「選手は全員ねちっこくやってくれた。負けたからどうこうはない」と細かな論評は避けた。ただ「レギュラーシーズンの差が出たシリーズだった」と、2位チームとの12・5ゲーム差を実感していた。

 今季を象徴する負け方だった。清田の2試合連続先頭打者本塁打で先制したが、2回からは0行進。バントミスもあり追加点を奪えない。守りでは、四球絡みの失点が続いた。伊東監督は常々「上位とやる時はミスしたら勝てない」と繰り返してきた。負ければ終わりの土俵際で、心配していたことが起きた。

 無念の終了となったが、球団では31年ぶりとなる2年連続Aクラスに導いた。既に、就任5年目となる来季の続投要請を受けている。試合直後は「今のところ何とも言えません。強いチームを作りたいと思ってきたが、勝てるチームを作れていない」と、あらためて保留した。今後、球団と話し合い、最終的には要請受諾が濃厚だ。「勝てるチーム」を作る作業が始まる。

 林球団本部長は「監督と相談して、希望を聞いて」新戦力獲得に動く考えを示した。伊東監督は「この2試合も、打者が力負け」と言った。現有戦力の底上げと合わせ、打てる新外国人の獲得が必要。ドラフト上位では投手を狙う。悲願の優勝、日本一へ、歩みを止めない。【古川真弥】