来年のドラフトは清宮幸太郎(早実・一塁手)の進路に注目が集まる。

 早大への進学かプロ志望届を提出してドラフトの日を待つのか、それとも直メジャーの道を選択するのか、その行き先は現在の清宮自身にもわからないだろう。この清宮の強烈な光に引き寄せられるように安田尚憲(履正社・三塁手)村上宗隆(九州学院・捕手)増田珠(横浜・外野手)ら強打者が高校野球界をにぎわせる。

 投手は社会人球界に左右の逸材、田嶋大樹(JR東日本)と鈴木博志(ヤマハ)がそろった。田嶋は左のスリークオーターから、鈴木は大谷翔平(日本ハム)をほうふつとさせる右のオーバースローから投げ込む快速球で打者を圧倒、ともに150キロの大台を既に突破している。昨年のドラフトで指名漏れした谷田成吾(JX-ENEOS・外野手)も上位候補に名をつらね、来年の社会人は久しぶりに充実している。

 大学生は東都大学リーグに好投手が目立つ。特に鍬原拓也(中大)は150キロ超えのストレートに頼った一本調子から脱し、増井浩俊(日本ハム)を思わせる緩急の使い手に変貌。今秋故障に泣いた東大の左腕、宮台康平の復活にも注目が集まるだろう。(ベースボールライター)