中日からドラフト3位で指名された酒田南(山形)の石垣雅海内野手(18)が堂々のトリプルスリー宣言だ。27日、同校で中日中田スカウト部長、山本スカウトから指名あいさつを受け「3拍子そろった球界を代表する選手になりたい」と大台突破を誓った。落合GM、森新監督からは球団を通じて「大いに期待している。ドラゴンズを背負っていって欲しい」とエールを送られた。

 高校通算37本塁打の長打力、遠投100メートルの強肩に加え、50メートル5秒9の脚力が光る。小学6年間で100メートルと長距離走は無敗で学年1位。中学のリレーでは最下位の6位から5人をごぼう抜きして優勝するほどの俊足を誇る。中田部長は「走力のある選手が欲しかった」と明かし「パワーはもちろん、走力もある。未来のトリプルスリー候補」と太鼓判を押した。

 トリプルスリーと3冠王の“ダブルトリプル”も視野に入れる。現役時代の落合GMは、ボールの真下をたたいてバックスピンをかけて真上に打ち上げるティー打撃で3冠王に3度輝いた。石垣も高3から左手1本のティー打撃でスピンをかける練習を続けてきた。「バックスピンをかけないと打球が飛んでいかない。落合さんの本を読んでいく中ですごいなと思って、興味を持ちました」と打撃指導を心待ちにした。

 決意を込めた色紙には大きく「恩返し」と書き込んだ。「いろんな支えがあってここまでこられた。早く1軍で活躍したい」。感謝を胸に、あとは夢舞台で暴れるだけだ。【高橋洋平】