筒香を打線の中心に置くことで、侍ジャパンは1番から坂本、秋山、山田、筒香、中田と理想的なジグザグ布陣を上位に据えられる。強化合宿初日の6日、小久保監督は「1番と、筒香の後。本番を見据えて、キーになってくる」と攻撃のポイントを挙げた。左打ちの4番から右、左、右…と逆算していくと、坂本に1番を託すことができる。

 今季初の首位打者を獲得した坂本は、出塁率も今回のメンバー中で最も高い4割3分3厘。巨人でも1番の経験が豊富で、本人も「大事な場面で打てるか、出塁できるか。そこを意識している」と自覚している。

 坂本の後を受けるのが秋山。抜群のバットコントロールに加えて足もあり、攻撃の選択肢が広がる。3番は2年連続トリプルスリーの山田。そして指揮官がもう1つのポイントに挙げた筒香の後ろは、中田が担う。昨年のプレミア12では全試合で筒香の後を打ち、4割2分9厘の好成績を残した。自身も役どころを理解し、「ゴー(筒香)の後ろはすごく安心感があった。それがピッタリかなと考えている」と話す。

 注目の大谷について、小久保監督は「(WBCでは)投手起用がメインになると思う。この強化試合でも代打に回る試合も考えていかないと」と、投手の軸として大きな期待をかける。打線の中、下位で柔軟な起用をするとみられ、10日メキシコ戦は代打待機が濃厚だ。WBC本番では、右肘痛で今回の招集を辞退した柳田が加わることも予想される。強化試合初戦のオーダーを軸に、ベストの布陣を探る。