プロの舞台で再会しようぜ! 仙台6大学野球の東北福祉大カルテットが社会人野球でも大暴れだ。エース右腕・城間竜兵(八戸学院光星)がパナソニック(大阪)へ、4番井沢凌一朗外野手(龍谷大平安)が日本新薬(京都)へ進む。他にも最速152キロ右腕の波多野陽介(日本文理)は今秋の日本選手権王者ヤマハ(静岡)へ、184センチの大型左腕・出口心海(盛岡大付、いずれも4年)が日本通運(埼玉)に内定している。都市対抗野球出場をステップに、それぞれ2年後のプロ入りを実現させる。

 阪神にドラフト7位指名された主将の長坂拳弥捕手(4年=高崎健康福祉大高崎)を追い、4人とも2年後のプロ入りを狙う。在学中は5度のリーグ優勝を経験した。長坂との強力バッテリーを組んだ城間は、大学通算23勝を挙げた。最速147キロの伸びのある直球を武器に高い制球力を誇る。大学4年時に発症した右肘痛を完治させて、高校同期のロッテ田村龍弘捕手や阪神北條史也内野手に追いついてみせる。

 プロ志望届を提出したがプロ入りがかなわなかった井沢は、走攻守3拍子そろった右打ちの外野手。昨夏に元西武の大塚光二監督(49)が就任してから、持ち前の勝負強さと長打力を買われ4番に固定され続けた。6月の大学選手権1回戦では井沢が先制左中間三塁打を放ち、大塚監督に全国初勝利をプレゼントした。

 波多野は高校、大学の先輩である09年夏の甲子園準V右腕のヤマハ伊藤直輝の背中を追い、再びタッグを組む。上手から豪快に腕を振り下ろし、スライダー、フォークに決め球シンカーを操る。城間と同じく、痛めた右肘を完治させて完全復活を狙う。出口は高3夏岩手大会決勝で日本ハム大谷擁する花巻東を撃破した剛腕。最速146キロを誇るも、4年時は調子が上がらず登板機会に恵まれなかった。波多野とともに、秘めているポテンシャルは非常に高い。

 4人とも入社するチームは今年の都市対抗、日本選手権に連続出場した強豪だ。来年は全国の晴れ舞台が同窓会の場になる。杜(もり)の都で鍛えた4年間を糧に、まずは社会人野球で躍動する。