阪神四藤慶一郎球団社長(56)が悲願の日本一へ、追加の外国人補強も辞さない姿勢を見せた。阪神は5日に兵庫・西宮市の球団事務所で年賀式を行った。同球団社長は新年のあいさつで約5分間の決意表明。そこで助っ人の話題にも触れた。「外国人の活躍がチームの浮沈に影響してくる。キャンプ以降、注意深く見ていきたい」と動向をチェックする考えを明かした。

 今オフに4番候補として、エリック・キャンベル内野手(29=メッツ)を獲得。しかし実力は未知数。日本野球に対応できるかは不透明だ。不発に終わった場合、12年ぶりのリーグ制覇は遠のく。金本監督も本紙のインタビューで、「外国人選手はフタを開けてみないと、分からないから。手は打っておかないと」と一塁手に範囲を広げ、追加補強する可能性を否定しなかった。指揮官の考えに、四藤球団社長も同調した。「(キャンベルは)評価をしてとったが、日本野球のレベルも高い。次善の策は考えていく。取るとなれば、早いほうがいい。(渉外担当に)すぐに動けるように言っている」とバックアップを約束した。

 「広島もそうだし、東の球団もものすごい補強をしている。勝ち抜くのは容易ではないが、一丸になってやれば、結果は出る。ある種の手応えは感じている」。宿敵巨人へのライバル心を燃やし、挑む覚悟を見せた。この日の夜には、大阪市内のホテルで坂井信也オーナー(68=電鉄本社会長)や金本監督、掛布2軍監督らが出席し、一致団結の新年会を行った。ペナントレースを勝ち取るために、フロントも妥協の姿勢は見せない。【田口真一郎】