日本ハム大谷翔平投手(22)が、今季のソフトバンク戦での自己最速165キロ更新に意欲を見せた。8日、都内でイベント「パワプロフェスティバル2016 決勝大会」に、ヤクルト畠山、西武秋山ら12球団の選手でゲスト参加。人気野球ゲームの「投手・大谷」で世界最速タイの169キロを連発した二刀流右腕は、同一リーグのライバルに宣戦布告した。

 17年シーズン“初登板”はほろ苦かった。自身が操作した「投手・大谷」が169キロを投げ込む。米大リーグでチャプマンが記録した世界記録に並ぶ剛速球が、「野手・大谷」を操る小学3年生の男児に打ち込まれた。3打席限定の特別対決で3連打を浴び「プロの厳しさを教えようと思いましたが、打ち砕かれちゃいました」と完敗した。

 というのは、ゲーム「実況パワフルプロ野球2016」(コナミ)の世界の話。感化されたように野望も口にした。「ホークスとの試合で投げて、更新できればいいなと思います」。左横に並んでいたソフトバンク川島と福田をニヤニヤしながら見つめた。

 規格外の活躍は、グラウンドにとどまらない。今回、コナミ社は同ゲームの設定をイベント用に特別に変更していた。通常は165キロが「投手・大谷」の最速設定だが、169キロまで引き上げていた。同社関係者は「今季も大谷選手が記録を更新すれば随時、データもアップデートしていく予定です。今はシステム上できない、野手起用から投手起用も検討中です」と説明する。当の本人は「楽しくできて良かったです」とリラックスできた。現実でもファンを驚かせる。【木下大輔】