現実でも打つ! 中日平田良介外野手(28)が8日、東京ビッグサイトで行われた「KONAMI パワプロフェスティバル2016」に出演。パ・リーグチームと野球ゲームの「実況パワフルプロ野球」で対決し、日本ハム大谷翔平投手(22)が操作した投手から特大本塁打を放った。

 「縁起がいいですね。動体視力で打ちました。控室の練習からボコボコにしていたんで」

 2-7で5点を追う最終回1死二塁。平田が操作するヤクルト山田が、大谷の操作する楽天松井裕のスラーブを完璧に捉えた。左翼スタンド上段に運ぶ特大アーチ。これには大谷も「平田さんがうまかった」と脱帽。試合は敗れたが、1年ほど前まで同ゲームに熱中していたキャリアの違いを見せつけ、見事な“大谷撃ち”を成し遂げた。

 現実世界の平田はまだ大谷を打てていない。昨年の交流戦は2打数無安打。通算でも4打数無安打と抑え込まれている。今季も交流戦でぶつかる可能性もあるが、今までのように抑えられるわけには当然いかない。「交流戦で大谷くんが投げてくる時があれば、いい勝負がしたい」。たとえゲームでも、苦手からの1発はいい景気づけだ。

 昨季はFA権を取得したが、行使をせず残留を表明。在籍12年目となる今季は、19年ぶりに沈んだ最下位からの逆襲の先導役としても期待される。今日9日からは、三重・四日市市内の施設で古本や近藤らと合同自主トレを行い、2月1日に備える。「キャンプ初日から技術面を取り組めるように体を動かしたい」。大谷撃ちで幸先よく幕を開けた17年。平田が竜の浮上を導く。【梶本長之】