「アライメント革命」で岸の穴を埋める。西武多和田真三郎投手(23)が、年間通しての安定を目指して根本から投球動作を追求している。宮崎・南郷キャンプ最終クール初日の16日は、早朝から歩行、ランニングフォームを丁寧に確認。疲労が蓄積するこの時期に、体の各箇所を真っすぐ、正しく使うよう意識して整える「アライメント」を徹底した。人間の動作の基本中の基本をチェックした後に入った94球のブルペンが実に濃厚だった。

 31球目から7球続けてストライク。56球目からは9球ストライクを続けた。変化球とのミックスでも精度が落ちず、炭谷を大きくうなずかせた。「土肥コーチと取り組んでいる」グラブを持つ左半身のリードが、昨季よりも力強さを増した。ベース板に向かって一定方向に差し出してバラツキが収まり、持ち味の球持ちも長くなり、グラブの引き付けを利用して放たれたボールは伸びを増した。「疲れがたまってきている中で、ボールの強さはそれなり。もっと低めに。確率をもっと高く」と話した。

 多和田を「10勝をはるかに上回る能力がある」と買う土肥投手コーチは「再現性が課題。シーズンでも、しんどい時が必ず来る。今、いかに体の使い方の引き出しを増やせるか」と説明。「岸がいない。もちろん軸になる。菊池と両輪で回って」と期待した。辻監督にも「だいぶ上がってきたのではないか」と言わせた多和田は「やらないと」と“心のアライメント”も整えた。7勝5敗から跳ねる2年目。18日の紅白戦がスタートだ。【宮下敬至】

 ◆アライメント 一直線にすること。整列化。派生して多種の分野で「正しく整える」などの意味で用いられる。「車の足回りを-調整する」「ヨガで体の-を調整する」など。