楽天ドラフト9位の高梨雄平投手(24=JX-ENEOS)が19日、変幻自在の投球を披露した。中日との練習試合に3点ビハインドの8回から登板。先頭の遠藤に対してはサイドハンドで投げてバットの芯を外し、中飛に抑えた。続く阿部への2球目は、少し腕を上げたスリークオーターで追い込んだ。最後は、再びサイドからの内角スライダーで空振り三振に仕留めた。

 投げ方を変えた理由は「無意識ですね」。もともとはスリークオーターだが、昨年途中に「投球の幅を広げたい」と考え、日本ハム宮西の動画を参考にサイドスローを学んだ。「まだ変えて7カ月くらいです」。現在はサイドを基本とし、時に腕を上げて投げる。相手を見ながら投球テンポを変えるなど、実戦向きなところを見せている。

 プロ初実戦となった14日の韓国ハンファ戦に続き、2試合連続で1イニングを3者凡退に抑えたことに、梨田監督は「非常に期待が持てる。中継ぎの候補として、いいアピールができている」と高く評価した。ワンポイントでもチャンスがありそうで、手薄な中継ぎ陣に入り込む可能性は十分だ。【栗田尚樹】