中日のドラフト1位、柳裕也投手(22=明大)の開幕ローテーション入りに黄信号がともった。2日の日本ハム戦(札幌ドーム)は予定を早めて1回1失点で降板。一夜明けた3日、上半身に故障の疑いがあることが判明。今日4日に1軍を離れ、2軍に合流することが決まった。

 この日は入団後初めてナゴヤドームで練習を行った。ポール間ダッシュなどで汗を流したが、キャッチボールは40メートル程度の軽いものにとどめた。1球1球、体の動きを気にするように慎重に腕を振った。森監督も投手コーチも柳の状態についてコメントしなかったが、異変は明らかだった。

 2日の試合後、友利投手コーチはアクシデントは否定しながら「投げ込みしないと」と発言。キャンプ中から首脳陣は体力不足、投げ込み不足を心配していた。オープン戦初登板だった日本ハム戦で不安が顕在化。体の違和感からバランスを崩していた可能性がある。

 「いい球場ですね。結果を出すことで、ここ(での登板)につながる」。柳は本拠地での初練習後、そう話したが初回降板の理由についてはこの日も口をつぐんだ。首脳陣は体の状態も考え、1軍で実戦を重ねるより、違った形で本来の姿を取り戻させようと判断した。試練が訪れた。