勝利の方程式が固まらない…。阪神の左のセットアッパー候補岩崎優投手(25)が9日、背中の張りを訴えて別メニュー調整となった。甲子園には来たが、グラウンドには姿を見せず。室内練習場で体を動かすのみだった。キャンプ後の登板は5日広島戦に5番手で登板した1試合のみ。登板する可能性のあったこの日のロッテ戦も回避した。

 チーム関係者によると軽症とみられるが、先発要員だった昨季も2月の宜野座キャンプ終盤に背中の張りを発症。その出遅れが影響して開幕ローテーション争いから離脱しただけに、楽観はできない。

 今季の岩崎の中継ぎ転向は金本監督の肝いり。キャンプ中から順調に結果を残してきた左腕の足踏みは、「勝利の方程式」構想に影響を及ぼしかねない。前日8日には新助っ人ロマン・メンデス(26=レッドソックス3A)が早々に2軍落ち。この日登板したドリスは1回2安打で1失点し、マテオも1回で2安打されるなどピリッとしなかった。

 香田投手コーチは「ちょと寒すぎる。ベテランや外国人にはね」とかばったが、頭を悩ませる日々は続きそうだ。【桝井聡】

 ◆虎のブルペン構想 抑えはマテオ、ドリス、メンデスのドミニカ共和国トリオと藤川で争う構図だったが、メンデスが2軍落ち。昨季20セーブのマテオがリードも決め手には欠け、「日替わり守護神」の構想も持ち上がっている。セットアッパー候補は右の松田、左の岩崎が軸だった。左腕では高橋と島本がキャンプから1軍に同行。2軍調整中の安藤も有力候補の1人。