阪神からは右の長距離砲としてブレークを予感させる中谷将大外野手(24)をピックアップする。身長184センチ、体重89キロと恵まれた体の持ち主。入団以来、常に期待を受けながらも2軍暮らしが長かった。だが6年目の昨季は一変。6月に1軍昇格するとクリーンアップを任されるなど、64試合に出場して4本塁打をマーク。いずれも自己最多の数字で片りんを見せた。

 自信を深めつつある若き大砲はキャンプ第2クールの紅白戦で本塁打を放つなどMVPに選出された。その勢いはオープン戦でも途切れず、勝負強さを発揮して打点を荒稼ぎ。金本監督も開幕4番候補に「中谷もあるかもしれない」と言うほど期待を寄せる。

 中谷は「どこでも出られるように必死にアピールしたい」と意気込む。本職の外野だけでなく、一塁や三塁守備を練習する今季。出場機会を増やし、昨年以上の活躍を狙う。【阪神担当 山川智之】