阪神桑原が必勝リレーの「ジョーカー」に急浮上してきた。この日は6回2死走者なしから登板。若月を相手に2球で追い込むとスライダーで三ゴロに料理。わずか3球で片づけると、7回も最速149キロの速球などでグイグイ押して3者凡退。完璧なアピールだ。

 9日ロッテ戦の1軍合流以降、8試合7回2/3を1失点、防御率1・17と安定する。金本監督も「本当、昨日みたいな苦しい場面でどれだけ投げられるか。度胸をつけて。1年、今の調子が持ってくれたら大きな戦力になる」と評価した。前日24日は1点リードの8回2死一塁で抑えていた。連投も難なくクリアし、開幕1軍は確定的。7回に投入できれば理想的だろう。

 昨季は1軍登板ゼロ。球威が持ち味だが、精神面のもろさが課題だといわれてきた。15年も開幕を1軍で迎えながら、本番に入ると失点を重ね、2軍に落ちていた。桑原は「結果を出して頑張るだけ。不安しかない」と言う。トラウマを振り払い、1軍定着を狙う。