巨人高橋由伸監督(41)が長丁場を見据え、17年版開幕ローテを編成した。27日、都内ホテルでの「燦燦(さんさん)会」総会で31日中日戦(東京ドーム)の開幕投手にマイルズ・マイコラス投手(28)を指名したと発表した。昨秋から4年連続大役の内定を出していたエース菅野智之投手(27)はWBCで侍ジャパンのエースとして3戦に先発した疲労を考慮。開幕2カード目初戦の4月4日DeNA戦(横浜)に置いた。

 開幕4日前に、ついに決断した。「キャンプ、オープン戦と安定していたマイコラスに託す。菅野は開幕投手へのこだわり、強い意志をずっと示してくれた。しかしWBCでの負担は、非常に大きなものだったのではと判断した」。キャンプ中からWBC準決勝進出時は回避を想定していた。最終的に帰国後に菅野と面談して疲労も確認。米国での準決勝米国戦の快投から中8日での開幕登板はリスクが大きいと判断した。

 代役にはこの日まで熟考を重ねた。昼すぎのファンミーティングではセ・リーグ5球団の監督が開幕投手を公言する中で「すいません。まだ決めてません」と答えた。イベント後、東京ドームに急行した。米国でローレン夫人出産に立ち会い、26日に再来日したマイコラスのブルペン投球の報告を受けて決定。夜の燦燦会で決断を公にした。

 両軸をカード頭に据え、残る4投手も配した。開幕2戦目は田口、3戦目は大竹寛、DeNA2戦目は内海、同3戦目は吉川光が濃厚だ。「投手は菅野、野手は坂本。2人を中心にリーグ優勝、そして日本一へ向けて戦っていきたい」。形は整い、覇権奪回の開幕へ向かう。【広重竜太郎】