悪い流れは自分で止める。今日11日の日本ハム戦(札幌ドーム)に先発するソフトバンク千賀が「できれば完投」と完投宣言だ。今季初登板となった前回の4日楽天戦では4回7失点KO。翌日から武田、バンデンハーク、和田がいずれも5回で交代。さらに中田は3回降板、東浜も5回1/3と先発6人全員が6回を投げきることができなかった。工藤監督は基本的に先発に長い回を任せる方針で過去2シーズンを振り返ってみても3試合続けて先発投手が6回未満ということは1度もなかった。

 千賀は「僕がつくった負の流れ。中継ぎの試合数がすごいので、本当に頑張ろうと思う」と話す。前回の楽天戦では「1点取られてヤバイ、ヤバイと集中力が切れた」と、失点にこだわりすぎて失敗したことを反省。先発投手として試合をつくることの方を重視し、日本ハム3連戦の初戦に挑む。10日、札幌市内の室内練習場で千賀と一緒に調整した武田、バンデンハークも「長い回を」と口をそろえた。

 昨年最大11・5ゲーム差をひっくり返され、日本一を奪われた日本ハムとの今季初対戦。昨年、打率4割1分1厘、9本塁打、16打点と打ち込まれた大谷は左太もも裏の肉離れで離脱中。中田、レアードも本調子ではなく5連敗中の相手に白星を重ねたい。昨年は9勝15敗1分けと負け越したが、札幌ドームでは5勝3敗1分けと勝ち越している。昨年3完投の千賀が、今季チーム初の完投で勢いをつけるつもりだ。【石橋隆雄】