17年度版「神ってる」伝説だ。プロ5年目の広島鈴木誠也外野手(22)が、巨人戦(東京ドーム)で初の「4番」で先発出場を果たし、猛打賞と大暴れ。3点を追う6回、巨人菅野を引きずり降ろす猛攻の口火となる左前安打を放つなど、大きく勝利に貢献した。新4番を中心に、全員野球で粘り勝ち、首位広島は引き分けを挟んで8連勝だ。

 逆転勝利につながる反撃のノロシを上げたのは、22歳の4番だった。3点を追う6回の先頭だ。新井に代わり、プロ入り初の4番に入った鈴木が、菅野の外角真っすぐをたたいた。この一打から一気に同点に追いつくと、侍ジャパンのエースをKO。打者一巡して2死満塁。再び打席に立った4番は、今度は谷岡のフォークを右中間にはじき返した。2点二塁打だ。

 「4番は特に意識しなかった。1番から3番が勢いづけてくれるので、大きいのを狙わずに、そのままの流れで行けた。4番も5番も変わらない」。試合後は淡々と言うだけだった。