巨人が早めの継投策で今季初の無失点リレーを決めた。1点をリードした直後の7回2死。先発の大竹寛が藤井に中前打を許すと、高橋監督が三塁側ベンチを出た。球数は83球と、8年ぶりの完封も見えていた。中日が左の京田を代打に送ると、迷わず左腕の山口鉄を投入。計5投手での逃げ切りにつなげた。「きっちりつなぐことができた」と納得の表情で振り返った。

 敗戦を糧にした。9日の阪神戦では、6回まで1失点だった先発の大竹寛を逆転した直後の7回も続投。1打席目に本塁打を食らった北條にこの日2発目となる同点2ランを許し、その後に勝ち越しを許して敗れた。1週間後のこの日は、悔いを残さないよう動いた。3連投中だったマシソンが休養日だったが「後ろにも(他の)投手がいる」と腹を決めた。1点リードの8回2死一、三塁では守護神カミネロを早めに起用し同点機を防いだ。「(継投は)抑えてくれたことが正解。それぞれがしっかり投げてくれた」と感謝した。

 今日17日に育成から支配下登録される篠原をさっそく1軍に合流させ、中継ぎ陣の層をさらに厚くさせる。高橋監督は「全部勝ちたいが、そううまくいくとは限らない。なんとか目の前を勝てるように」と、貪欲に1勝を積み上げていく覚悟を示した。【浜本卓也】