プロ5年目の新星に続いたのは、プロ7年目の苦労人、宮崎だ。3回1死で勝ち越し1号。7回1死で中押し2号の離れ業を演じた。「次の得点がどちらに入るかで試合の流れが大きく変わると思っていたので」と喜んだ。

 2本目のアーチを打つ前、ベンチで金子に球審のストライクゾーンの傾向を聞いていた。地道な努力を怠らないのも、1打席1試合に勝負をかけるから。努力が結果で実らず、近年はオフが来るたびに戦力外を覚悟した。親身になって手を差し伸べる知人もいた。それでも「もっとプロでやりつくしたい」の一念で、今季の1軍をつかんだ。

 8回はT-岡田がダメ押し弾。「今のぼくらは全員で1人の投手を攻略にかかっている。ゴリさん(宮崎)が打つ前も(伊藤)光が粘って塁に出てくれましたから」と選手会長は全員の努力を強調。90年にリーグトップの186本塁打を残したのはブルーサンダー打線だった。流れをくむバファローズが、リーグ最強の破壊力を示した。【堀まどか】